カテゴリー: 雑記

今東京都にやってほしいこと

皆さんこんにちは!
さて、いよいよ来月に都知事選がありますが、それと関連して、今私が都に対して思っていることを書いていきたいと思います。


 

 今東京都にやってほしいことを挙げます。それは、福祉サービスを充実させることです。スマートシティ云々よりもまずは福祉を充実させてほしい。なぜそう考えるのかを説明します。

 私には長年一緒に暮らしている祖母がおりました。しかしちょうど私が高校3年生になる頃に、認知症と診断されました。認知症は徐々に悪化する病気です。したがって、高校3年生のときはなんとか家族で世話をすることができましたが、大学生になったときは本当に大変でした。一人で排泄するのが困難になるし、真っ直ぐ歩けないためお買い物も散歩も常に同伴する必要があります。学業や仕事で忙しい私や父にとってはもう限界でした。週3回デイサービスを利用していましたが、それでも朝と夜は面倒を見る必要があるため、いよいよ一緒に生活することが難しくなってしまいました。

 そこで、まずは都内で老人ホームを探しました。老人ホームといっても、祖母は認知症なので入居できる施設が特別養護施設かサービス付き高齢者向け住宅、そしてグループホームと限られてきます。しかしなかなか入居できる場所が見つかりませんでした。どこもいっぱいだったのです。特別養護施設は要介護度が3以上でないと入れないため、要介護度が2の祖母は対象外でしたし、仮に入れたとしても都内だと1万人待ちというのが実態でした。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)やグループホームはどこも満員で入れませんでした。

 都内は無理だったので、祖母の故郷である福島県の施設を探すことになりました。なんとかグループホームが一つ見つかりましたが、そのときは満員だったため併設しているサ高住に入居することになりました。大学2年生の5月になってからのことでした。

 11月頃、グループホームに空きが出たので祖母はそこで暮らすことになりました。しかしそこでは人手不足ゆえ、散歩にいっさい連れて行ってもらえないようです(職員さんは一見多く在籍しているようにみえますが、実は様々な施設を行き来しているのです)。そのせいか、祖母は夜眠れなくなり、夜中にうめき声をあげるようになりました。ご飯もどんどん食べられなくなってしまいました。一緒に住んでいたときはあれほど沢山食べるのが好きだったにもかかわらず。そして眠れないことへのストレスからか、夜中に壁を蹴るようになりました。施設には他の入居者がいるため、その方々の迷惑にならないように、祖母には精神安定剤が投与されるようになりました。

 私は本当に申し訳なく思っています。祖母に対してそう思っています。介護をしてくださる職員の方々には本当に頭が上がらないほど感謝しています。だからこそ、一緒に住むことは無理でも、近くにいれば祖母を散歩に連れて行ってあげたいと常に思っています。

 今、国は各家庭でお年寄りの面倒を見ましょう、看取りも家で行いましょうという政策をおこなっていますが、はっきりいって、ここまで核家族化が進んだ日本において、それは無理に等しいです(神奈川県では未病政策を実施していますが、それでも達成に10~20年くらいかかると考えられるので、その期間に増え続ける認知症の患者をどうするかという課題が残ります)。介護は仕事の片手間でできるものではありません。デイサービスを利用しても朝晩はお世話が必要だし、毎日利用できるほど経済的に豊かな家庭は日本にいったいどれだけあるでしょうか。まして、朝晩つきっきりでお世話してくれる訪問介護サービスも併用できる家庭がどれほど存在するでしょうか(サービス付き高齢者向け住宅の入居費用は都内だと1か月で20万円を優に超えます。福島でも17万円はかかります。グループホームでも介護のオプション次第で16万円を超えます。一方特別養護施設は安いですが、一部屋に6人ほど入居する実態があります。また特養は心臓病など、医者の診察が必要なほど重い基礎疾患を持っている人でないとたとえ認知症がひどくても入れないという実態があります)。

 今本当に必要なのは、私たちの便利な生活よりも、高齢になった家族を安心して託せる施設なのではないでしょうか。介護を家族でするというのははっきり言ってかなり難しいです。ストレスにより正常な判断ができなくなります。特に昨今は家族による認知症患者への虐待が問題となっていますし、私の家族も例外ではありませんでした。【データで見る】老人ホームの施設数・入居者数の推移(都道府県別・種類別)を見て頂けると分かるのですが、都内の施設数は、たとえば特別養護施設は516件、定員は4万人程度とかなり少ないです。東京の高齢者と介護保険 データ集も一緒に見て頂くと、平成28年の都内の認知症患者数は41万人、平成29年の要介護者数は都内で306万人もいるのです。それと比較すれば、施設の数、そして定員数がいかに少ないかがよくわかると思います。加えてそこで働く職員も常に人手不足です。

 最後に。お年寄りも私たちと同じくできる限り健康で文化的に生活する権利があります。お年寄りにも散歩にいって心身を健康に保つ権利があります。しかし現状は職員数が少なく、そこまでお願いすると職員にとって負担になってしまいます。よって、まずは福祉サービスの拡充、具体的には人手不足を解消し、施設の増設と職員の待遇を手厚くするということが先決事項なのではないでしょうか。


ここまでお読み下さりありがとうございました!
投票する際に、少しでも上記のことを判断材料として考慮に入れて頂ければ幸いに思います!

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作成者:

モモンガ日記編集者。 担当は、法律、政治、経済、その他

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